2025 Miss SAKE 埼玉 ファイナリスト 「プレ・ナデシコプログラム講座」第1回 埼玉県比企郡小川町にて酒蔵見学に参加しました
皆様こんにちは。
2025 Miss SAKE 埼玉 ファイナリストの鈴川礼奈です。
1月25日に埼玉県比企郡小川町にて、「帝松」で知られる松岡醸造を、6代目頭首であり埼玉県酒造組合会長である松岡良治さんのご案内で見学させていただきました。
日本酒造り
日本酒は「醸造酒」に分類され、米・米麹・水を原料とし、発酵させた後にこしたものと定義されます。醸造酒は焼酎やウイスキー等の蒸留酒に比べアルコール度数が低くなりますが、日本酒は醸造酒の中では最も高いことで知られます。
日本酒造りの最大の特徴は、麹の作り出す酵素によって原料である米(主成分はでんぷん)を糖化させる工程と、その糖を酵母を用いてアルコール発酵する工程を、同時に行うところにあります。これは並行複発酵と呼ばれます。
以下で大きな流れを見てみます。
【原料の準備】
原料となる米は、精米 → 洗米 → 浸漬 → 蒸米の工程を経て蒸し米となります。酒造りで使われるのは米の中心の心白と呼ばれる部位になり、タンパク質などを多く含む外側の部分は精米の工程で削り落とされます。麹の生み出すプロテアーゼによってタンパク質が多く分解されると、雑味の原因となるためです。
このような大きな窯が蒸米に使われています。1t を超えるお米を入れることが出来ます。蒸し上がった米の一部は、肝要となる麹作りに用いられます。お米を蒸すことによってα化され、麹のアミラーゼによる糖化が促進されるという意味合いがあるそうです
【製麹】
麹造りの様子を、特別に外から見学させていただきました。酒造りでは麹そのものが働くわけではなく、麹の産生するアミラーゼやプロテアーゼの働きを使っています。麹はカビ(糸状菌)の一種で、その菌糸の生え具合などに注意しながら、麹づくりが行われます。
この工程は日本酒造りならではで、かつ肝となる部分です。同じ醸造酒に分類されるワインは、ブドウを原料としていますので、すでに糖化の部分は完了しているのです。麹のような微生物の働きを発見し利用した日本人の先祖に、感銘を受けました。
【酒母作り】
麹が出来上がったら、水・蒸し米・酵母とともに、酒母が作られます。優良な酵母を増やすことで、後の仕込みの準備をします。
【仕込み】
酒母が出来上がると、水と蒸し米とともに大きなタンクに入れて、発酵を行います。
このタンク(下写真)のサイズはなんと、一升瓶(1.8L)が5,000本分つくれる大きさのようです,,,, !
タンクの中では、麹の酵素による糖化と、酵母によるアルコール発酵の二つの化学反応が起きています。温度の管理により、酵母の働きが調整され、あえてやや低温発酵を行うことで、酵母に対して飢餓直前の状態を作り出し、辛口になりすぎず、香りやうまみのバランスの良いお酒が出来上がるそうです。温度管理は事前に設定されたプログラムに基づいて、すべて自動で行われていました。大量の麹も簡単にタンクに加えられるように、外周の敷居の高さを低くするなど、工夫がこらされていました。酒造りは様々な面で進化しているんですね。
そして下の階からみたタンクの様子。確かにかなりの大きさがありました。発酵が終わったもろみは、圧力をかけて絞られ(上槽)、ろ過や火入れを経たのちに出荷されます。なお火入れは酵素の働きを止めるためのもので、火入れをせずに生酒として販売されることもあります。
松岡醸造では年間30タンクほどの製造があり、また大量に出る酒粕の一部は、埼玉県最大手スーパーヤオコーの漬け魚に使用されているそうです。小川町発祥のヤオコーと小川町の松岡醸造のコラボが行われていたとは、知りませんでした!また松岡良治さんによれば、4月より松岡醸造の銘柄の1つがあらたにヤオコー全店で販売される予定と聞き、楽しみでなりません。
https://retailguide.tokubai.co.jp/store/58465/
かつての日本酒
明治時代ではお酒は非常に高価で、酒税は国にとって非常に重要な税収減の1つでした。そのため当時お酒は火事に備えて土蔵の蔵で製造されており、松岡醸造でもその様子が保存されていました。税務官はかつて、酒蔵に来て酒造中に検査をしていたといいます。物差しのついた竿(下左)を使って、タンクに含まれる残りの体積を量ったり、常駐所で書類を作成していました(下右)。役人をおもてなしすることも重要な役割で、朝一番に検査所の火おこしをすることが職人さんらの仕事になってたそうです。初めて伺った話で、かつてと現在の日本の主力産業の違いが垣間見えました。貴重なお話をありがとうございました。
さいごに
見学後は併設されている店舗で試飲をさせていただきました。なかでもPREMIUM純米にごり酒は、発泡とフルーティーな味わいで、今までにない新鮮な味わいでした。発泡する日本酒なんてとても魅力的です。「従来通りの製法だけでは消費者の求めるお酒は造れない、ニーズを見極め数歩先を読んで商品開発を行っていきたい」、というお言葉が印象に残りました。500円での試飲体験も行い、「帝松 超特選」は飲みやすくありながら格別の味わいで、是非お勧めしたいと感じました。お土産には、「帝松 辛口 和紙ラベル」を購入いたしました。小川町は和紙作りでも有名なのですね。
荒川の支流である槻川のクリアさや周辺の秩父に続く山並みを楽しみつつ、非常に学びの多い一日となりました。
今後もプレ・ナデシコプログラムを通して精進してまいりたいと思います。
本日はどうもありがとうございました。
2025 Miss SAKE 埼玉 ファイナリスト 鈴川礼奈
*場所*
埼玉県比企郡小川町下古寺7-2 松岡醸造
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